どうも!!よっさん(@YossanCamBlog)です!
夏の風物詩、風鈴。あの涼やかな音と透明感、写真に残したくなりますよね。
でも実際に撮ってみると、こうなりませんか。
「なんかただの記録写真になった…」
「SNSで見るような涼しげな雰囲気にならない」
「風鈴がいっぱい吊られてて綺麗だったのに、写真だと何が主役かわからない」
私も最初はまったく同じでした。設定を間違えたわけでもないのに、目で見た涼しさが写真から抜け落ちてしまうんです。
先に結論を言ってしまいますね。風鈴の写真がうまくいかない原因は、ほぼ3つしかありません。
- 背景がごちゃごちゃしている(主役が消える)
- 光の向きが合っていない(ガラスが透けない)
- 短冊のブレが中途半端(止めるか流すかを決めていない)
そして「エモい」を左右するのは、実は設定よりも①と②。つまり立ち位置と光です。カメラの設定をいじる前にやることがあります。
この記事では、その順番どおりに解説していきます。現地で足を動かすだけで変わる話から始めますので、ぜひ最後まで読んでみてください!!
風鈴の写真が「ただの記録」になる3つの理由
具体的な話に入る前に、30秒だけ理屈を。ここが分かると丸暗記じゃなく応用が効くようになります!!
風鈴が難しいのは、被写体としての条件がちょっと特殊だからです。
- 数が多い…神社の軒下や風鈴回廊では何十個も吊られている。全部写すと主役が消える
- 小さい…ふつうに立って撮ると、画面の中で意外と小さくなる
- 半透明…ガラスや金属は、光が透過したときにだけあの透明感が出る
- 動く…短冊は風で大きく揺れる
つまり風鈴撮影は「大量にある小さくて半透明の動く被写体から、1つを選び出して光を通す」作業なんです。
こう整理すると、やることの順番が見えてきます。
- まず1つを選んで背景を整える(=立ち位置を変える)
- 次に光が透ける向きを探す(=もう一度立ち位置を変える)
- 最後に設定を決める(=止めるか流すかを選ぶ)
設定が3番目なのがポイントです。それでは順番にいってみましょう!!
① まず「1つ選んで、背景を空ける」
いきなり結論ですが、風鈴の写真でいちばん歩留まりが変わるのはここです。設定じゃありません。
風鈴がたくさん吊られている場所で、つい全体を引きで撮ってしまうんですよね。気持ちはすごく分かります。目の前の風景が綺麗だから、その綺麗さを全部入れたくなる。
でも写真は画面の中で主役が決まっていないと、見る人が「どこを見ればいいか」迷ってしまうんです。
やることは2つだけです。
主役を1つ決めて、寄る
「これ!」と思う風鈴を1つ選んで、そこに寄ってください。足で寄るか、ズームで寄るか、どちらでもOKです。
奥に並んでいる風鈴たちは、消すのではなくボケた飾りとして使います。手前の1個にピントを合わせて、奥の列を溶かす。すると奥行きが出て、風鈴の数の多さも雰囲気として残ります。

このときF値は開け気味(F1.8〜F4あたり)にすると、奥がよく溶けます。
前後をボカして奥行きを出す考え方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
→ 写真に奥行きを出す方法|のっぺり写真が立体的になるテクニック
背景に「暗いところ」か「空」を選ぶ
主役を決めたら、次はその風鈴の後ろに何があるかを見てください。ここで写真の印象が決まります。
おすすめは2つです。
ひとつめは暗い背景。軒下の影、木陰、お堂の中など。背景が沈むと風鈴だけが浮かび上がります。いちばん簡単に雰囲気が出るパターンです。

ふたつめは空。しゃがんで下からあおると、背景が空だけになります。余計なものが消えて、抜けの良い涼しげな写真になります。

逆に避けたいのは、参拝客・電線・自動販売機・明るい建物の壁。悪目立ちします。
ここで大事なのは、背景は設定では変えられないということ。自分が動くしかありません。半歩ずれるだけで背景は変わるので、シャッターを切る前に一度、風鈴の向こう側を見てみてください!!
② ガラスに光を「透かす」
ここが「エモい」の正体です。この記事でいちばん伝えたいところです。
風鈴はガラス(または金属)でできています。ということは、光を通したときに初めて色と透明感が出るんです。
順光だと、透けません
太陽を背中にして風鈴を撮ると、光は風鈴の表面で反射して返ってきます。このとき風鈴は「光を反射する物体」として写ります。形は分かるけれど、あの涼しげな透明感は出ません。影も正面側に落ちるので、色が濁って見えがちです。
半逆光・逆光で、透けます
では風鈴の向こう側に光源が来るように回り込んでみてください。すると光が風鈴を通り抜けてカメラに届きます。ガラスの色が乗って、内側から光っているように写ります。
これが、あの涼しげな一枚の物理的な正体です。

やることはシンプルです。風鈴を挟んで、太陽の反対側に立つ。 完全な逆光でなくても、斜め後ろから光が来る「半逆光」で十分効果が出ます。
逆光だと暗くなるので、露出補正をプラスに
ただし逆光には注意点があります。背景(光の側)が明るいので、カメラが「明るいシーンだ」と判断して全体を暗く写してしまうんです。結果、風鈴が真っ黒なシルエットになります。
なので露出補正を +0.3〜+1 くらいに。撮ってみて暗ければもう少しプラスへ。これだけで風鈴に光が戻ってきます。
透けない条件もあります
正直に書いておきますね。透けない日・透けない時間もあります。
- 正午前後…光が真上から来るので、横向きに吊られた風鈴は透けにくい
- 曇りの日…光が全方向から均等に回るので、そもそも「向き」が作れない
なので狙い目は、光が斜めから入る時間帯です。朝方か、日没の1〜2時間前あたり。この記事の前のバージョンで「夕暮れを狙おう」と書いていたのは、斜めから光が入って透けるからだったんですね。理由が分かると再現できます。
曇りの日はまた別の撮り方があります。こちらで解説しています。
→ 曇りの日の写真撮影のコツ|設定・ホワイトバランスで印象が変わる
③ 設定は「Aモードで、F値だけ決める」
立ち位置と光が決まったら、やっと設定です。ここはシンプルにいきましょう!!
Aモード(絞り優先)にする
Aモードは、自分でF値を決めるとカメラがシャッタースピードを自動で合わせてくれるモードです。(ニコン・ソニーはA、キヤノンはAvと表記されています)

風鈴撮影でAモードが向いているのは、決めることを1つに減らせるからです。現地では立ち位置と光を探すのに集中したいので、設定で悩む余地は削ったほうがいい。
考えるのはF値だけ。目安はこうです。
- 奥の風鈴を溶かして1個を主役にしたい → F1.8〜F4
- 風鈴が並んでいる様子も見せたい → F5.6〜F8
F値そのものがピンとこない方は、こちらもどうぞ。
→ F値(絞り値)とは?低い?高い?何がいいの?
ISOは「目標値」ではなく「足りない分を埋めるもの」
以前この記事には「晴れならISO200、曇りならISO400を目処に」と書いていました。でもこれ、風鈴の撮影ではあまり当てになりません。
理由は、風鈴が吊られている場所が暗いからです。軒下や木陰は、晴れた日の昼間でも日向よりぐっと暗いんですよね。だからISO200のままだとシャッタースピードが足りなくて、短冊がブレます。
このように考えてISOを決めるといいかもしれません!
- F値を決める(①で決めた背景の見せ方から)
- Aモードでシャッタースピードがいくつになるか見る
- 足りなかったらISOを上げる
つまり、ISOはシャッタースピードが足りないと思ったときに調整するというふうに覚えてもらえるとうれしいです!
実際の1枚で見てみますね。

この写真、屋外の昼間に撮っています。それでもISOは1600まで上がりました。
条件が2つ重なっているからです。F8まで絞ったこと(風鈴の列を見せたかったので)と、風鈴が日陰にあったこと。露出を計算すると、晴れた日の日向より6段ほど暗い環境になります。
もしここで「晴れだからISO200」と決め打ちしていたら、シャッタースピードは1/15秒あたりまで落ちて、確実にブレていました。ISOを先に決めてはいけないというのは、こういうことなんです。
④ 短冊のブレは「止める」か「流す」かを選ぶ
風鈴の短冊は、風が吹くと思ったより大きく揺れます。ここで初心者がハマるのが「狙っていない中途半端なブレ」です。
止めたいのか流したいのかを決めていないと、どっちつかずの写真になります。なので、先に選んでください。目安はこの3段階です。
| シャッタースピード | どう写るか | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 1/500 以上 | 短冊がしっかり止まる | 形と色をはっきり見せたいとき |
| 1/125 前後 | 短冊が少し流れる | 自然な揺らぎを残したいとき |
| 1/30〜1/60 | 短冊がはっきり流れる | 風そのものを写したいとき |
実は、さっきの作例は「少し流れて」います
③で載せた作例、もう一度見てみてください。シャッタースピードは1/125です。
よく見ると、短冊がわずかに流れているんです。私はこのとき「風で揺れている感じを残したい」と思っていたので、これは狙いどおりの1枚でした。
つまり1/125は、止めきってはいないけれど、流しすぎてもいないあたり。「風鈴が揺れている空気感」を残したいなら、このくらいがちょうどいいゾーンです。
止めるなら 1/500 以上
短冊の形をはっきり見せたいなら、1/500以上まで上げてください。輪郭がくっきりして、涼しげで清潔感のある写真になります。
暗い場所だとSSが足りないので、ISOを上げるか、F値を開けるかで稼ぎます。ここでも③の順番(F値 → SSを見る → 足りなければISO)が効いてきます。

しっかり流すなら 1/30〜1/60
逆に1/30〜1/60まで落とすと、短冊が大きく流れて風が見える写真になります。「音が鳴っている感じ」を出したいときはこちらです。
ただしこの領域は手ブレもしやすくなります。脇を締めるか、柱や手すりに体を預けて撮ってください。
大事なのは、どれが正解というわけではないということ。 3つとも表現の選択肢です。同じ風鈴でSSを変えて撮ってみると、写真の印象がどう変わるか一発で分かりますよ!!
シャッタースピードと表現の関係は、こちらで詳しく解説しています。
→ シャッタースピードとは? 使いこなせば、写真の表現が変わる!
⑤ 日陰と夕方は、手ブレ対策も考えておく
③の作例で見たとおり、風鈴が吊られている場所は昼間でも暗いです。そこに②の「日没の1〜2時間前が狙い目」が重なると、現実的な落とし穴があります。
暗い場所+逆光+絞るが揃うと、シャッタースピードが一気に落ちます。せっかく光が良いのに、ブレて台無しになるパターンです。
対処は3つ。
- 明るい単焦点レンズを使う…F1.8のレンズがあればSSを大きく稼げます
- ISOを思い切って上げる…最近のカメラはISO3200くらいまで実用的です。ブレた写真よりノイズのある写真のほうがマシです
- 体を固定する…柱に肘をつく、しゃがんで膝に肘を乗せる
特にZ50ⅡやZ30のようにボディ内手ブレ補正がない機種を使っている方は、ここを意識しておくと歩留まりが変わります。
手ブレ補正なしで実際どこまでいけるのか、実感をまとめています。
→ Z50Ⅱに手ブレ補正はないけど、実際どうなの?
現地で試してほしい「3枚の練習」
最後に、行動につながる話を少しだけ。
風鈴のある場所に着いたら、同じ風鈴を3枚撮ってみてください。
- 太陽を背にして(順光)
- 横から光が来る位置で(サイド光)
- 風鈴の向こう側に太陽が来る位置で(半逆光・逆光)
立ち位置を変えるだけで、同じ風鈴がまったく違う写り方をします。これが体感できると、風鈴だけじゃなく花・グラス・葉っぱなど、光を通す被写体すべてに応用できます。
ここが、この記事でいちばん持ち帰ってほしいところです!!
まとめ
風鈴の撮り方を整理すると、こうなります。
- 1つ選んで寄る。奥の風鈴はボケた飾りにする
- 背景に暗いところか空を選ぶ。自分が動くしかない
- 風鈴の向こう側に光を置く。ガラスが透けて「エモく」なる
- 逆光では露出補正を+0.3〜+1。風鈴が暗くなるのを防ぐ
- AモードでF値だけ決める。ISOはSSが足りない分を埋める調整代
- 止める(1/500〜)/少し流す(1/125前後)/しっかり流す(1/30〜1/60)から選ぶ
- 日陰と夕方は手ブレに注意。明るいレンズ・ISO・体の固定で対処
設定の話は5番目以降なんです。先に立ち位置と光。これだけ覚えて帰ってもらえたら嬉しいです!!
涼しげな一枚が撮れたら、ぜひX(@YossanCamBlog)で見せてください。楽しみにしています!!
若宮八幡社の雰囲気を動画でも
最後に、作例を撮影した若宮八幡社の雰囲気を動画にしましたので、よければご覧ください。
皆さんも風鈴を撮影しにいきませんか!涼しい気分になれますよ!!
今回の撮影で使ったZ50mmF1.8についての記事を記載していますので、よければご覧ください!
【アクセス】名古屋総鎮守 若宮八幡社
住所 :愛知県名古屋市中区栄3-35-30
最寄駅:
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