どうも!!よっさん(@YossanCamBlog)です!
外では上手く撮れるのに、部屋の中に入ったとたん写真がぼやける。そんな経験ないですか?
私もそうでした。しかもそれは「腕がないから」だと思っていました。
でも違いました。原因はもっと単純で、室内が暗いぶん、シャッタースピードが落ちているだけです。設定を1つ変えるだけで止まります。
この記事では、私が実際に撮った失敗写真と成功写真を、撮影データつきで並べます。何秒だったのか、ISOはいくつだったのか、全部出します。数字で見ると、何が起きていたのかが一目で分かります。
作例はすべて私が撮ったものです。使っているのは Nikon Z30。ボディ内手ブレ補正のないカメラです。撮影データはすべて実際のファイルから読み出した値です。


どちらも夜の室内、同じZ30です。腕が上がったわけでもありません。違うのはISOだけでした。
室内で写真がブレるのは、シャッタースピードが落ちているから
まず原因からいきましょう。
暗い場所では、カメラはシャッターを長く開ける
カメラは、暗い場所では光をたくさん集めようとして、シャッターを開けている時間を長くします。
シャッターが開いている間にカメラが少しでも動くと、そのぶん写真がブレます。室内でブレるのは腕の問題ではなく、この「開いている時間」が長すぎるからです。
明るさの仕組みそのものについては、こちらで詳しく書いています。
実測:ISO100のままだと1/6秒まで落ちていた
さきほどの失敗写真、シャッタースピードは1/6秒でした。
1/6秒というのは、シャッターが約0.17秒開いているということです。手持ちで0.17秒じっとしているのは、まず無理です。息をしただけで動きます。
そしてISOは100。明るい屋外と同じ設定のまま、夜の部屋で撮っていました。カメラは光が足りないぶんを、シャッターを開ける時間で埋めるしかなかった。それが1/6秒です。
何秒までなら止まるのか
目安があります。シャッタースピードを「1 ÷ 焦点距離」秒より速くする、というものです。
ここで大事なのが、APS-Cのカメラは焦点距離を1.5倍して考えること。Z30やZ50Ⅱはこれにあたります。
| 作例 | レンズ | 35mm換算 | 必要なSSの目安 | 実際のSS | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| 失敗した写真 | 50mm | 75mm相当 | 1/80秒 | 1/6秒 | 約4段足りない |
| 止まった写真① | 24mm | 36mm相当 | 1/40秒 | 1/100秒 | 足りている |
| 止まった写真② | 24mm | 36mm相当 | 1/40秒 | 1/250秒 | 十分 |
失敗した1枚だけ、必要な速さに約4段(16倍)届いていませんでした。
そしてもう1つ。失敗写真は50mm、成功写真は24mmです。望遠寄りのレンズほどブレやすい。同じ手の揺れでも、写る範囲が狭いぶん、画面の中での揺れが大きく見えます。
動くものを撮ると、カメラを止めていても被写体のほうがブレます(被写体ブレ)。これはさらに速いシャッタースピードが要ります。ただ私はその失敗例を手元に持っていないので、この記事では断言しません。
いちばん効くのは、ISOを上げること
原因が「シャッタースピードが遅い」なら、やることは1つです。シャッタースピードを速くする。
そのために動かすのがISOです。
明るさが違えば、必要なISOも変わります

さきほどのごはんの写真はISO800で1/100秒、この汁物はISO400で1/250秒。どちらも夜の食卓です。
つまり「室内ならISOはいくつ」という決まった正解はありません。部屋の明るさを見て、シャッタースピードが足りるところまでISOを上げる。これだけです。
「ノイズが増えるから上げたくない」への答え
ISOを上げるとノイズ(ザラつき)が増えます。これは本当です。だから上げたくない、という気持ちもよく分かります。
でも、ブレた写真は後から救えません。
- ノイズ … 残っている写真に乗っているだけ。後処理である程度減らせますし、縮小して見ればほとんど気になりません
- ブレ … 情報そのものが失われています。どう頑張っても戻りません
私の失敗写真も、ノイズはまったくありません(ISO100なので当然です)。ノイズのない、ブレた写真が残っただけでした。
ISO感度そのものの仕組みや、シーン別の目安はこちらにまとめています。
F値を開けても、解決しないことがあります
「暗いならF値を小さくすればいい(レンズを開ければいい)」——これも正しい方法です。実際、光をたくさん取り込めます。
ただし、F値を開けると別のことが起きます。
シャッタースピードは足りているのに、失敗に見えた1枚

水族館で撮った1枚です。でもこれ、ブレていません。1/1000秒です。
1/1000秒でブレることはまずありません。よく見ると、魚の体と、そのまわりの砂粒はちゃんと解像しています。崩れているのは手前の砂と、奥の岩だけです。
これが被写界深度です。F1.8まで開けると、ピントが合う奥行きがほんの数センチしかありません。ピントは合っている。合っている範囲が狭すぎるだけです。
同じ設定の写真と並べると、はっきりします

同じ設定で、片方は「ブレて見える」、片方はそう見えない。設定が同じなら、その違いはブレではありません。被写体との距離と、どこにピントを置いたかの違いです。
「ブレた」と思ったら、まず数字を見る
ここが今回いちばん伝えたいところかもしれません。
撮った本人でも、ブレとピントの薄さは見分けがつきません。 私はこの水族館の写真を、ずっと「ブレた失敗写真」だと思っていました。
でも撮影データを見れば一発です。
| 撮影データ | 疑うべき原因 | やること |
|---|---|---|
| SSが遅い(1/焦点距離より遅い) | 手ブレ | ISOを上げてSSを稼ぐ |
| SSは速いのに全体がソフト | 被写界深度/ピント位置 | F値を絞る(数字を大きくする)。ピントを合わせ直す |
ここを取り違えると、対処が空振りします。 ピントの問題なのにシャッタースピードを上げても、何も変わりません。
手ブレ補正のないカメラで、室内を撮る
私が使っているZ30、そしてZ50Ⅱには、ボディ内手ブレ補正がありません。
つまりカメラ側が助けてくれないぶん、シャッタースピードを自分で確保するしかないということです。この記事の作例が全部Z30なのは、そういう理由でもあります。
逆にいえば、手ブレ補正がなくても室内は撮れます。ISOを上げればいいだけです。
構え方でも少し変わります。 私がやっているのは、
- ひじを体につける
- テーブルや壁に手や体を預ける
ただし、これは「あと1段」を稼ぐための工夫です。4段足りないときには効きません。先にISOです。
ニコンには「感度自動制御」の低速限界設定という機能があります。シャッタースピードが一定より遅くならないよう、カメラが自動でISOを上げてくれるものです。便利そうなのですが、私自身が普段使っていないので、この記事では触れません。
室内で撮るときの順番
私が室内で撮るときは、AモードかMモードのどちらかです。この2つで書きます。
Aモード(絞り優先)で撮る場合
- F値を決める(背景をぼかしたいなら小さく、全体を写したいなら大きく)
- シャッタースピードの表示を見る ← ここが大事
- 1 ÷(焦点距離×1.5)秒より遅かったら、ISOを上げる
- シャッタースピードが速くなるのを確認して撮る
Aモードでは、シャッタースピードはカメラが決めます。だからISOを上げると、カメラが自動的にシャッタースピードを速くしてくれます。これが「ISOを上げるとブレが止まる」の中身です。
2番を飛ばすと、私の失敗写真になります。 F1.8にしていても、ISO100のままならカメラは1/6秒を選びます。
Mモード(マニュアル)で撮る場合
- シャッタースピードを先に決める(1 ÷(焦点距離×1.5)秒より速い値)
- F値を決める
- 足りない明るさをISOで埋める
Mモードなら、シャッタースピードを自分で握れます。「ここより遅くしない」を先に決められるのが強みです。
まとめ
- 室内でブレるのは腕のせいではなく、暗いぶんシャッタースピードが落ちているから
- 目安は 1 ÷(焦点距離×1.5)秒。50mmをAPS-Cで使うなら1/80秒は欲しい
- いちばん効くのはISOを上げること。私の失敗写真はISO3200にしていれば止まっていた計算
- ノイズは残る写真に乗るだけ。ブレた写真は戻らない
- F値を開けるのも手だが、被写界深度が薄くなる。1/1000秒でも「失敗に見える」ことがある
- ブレかピントか迷ったら、撮影データのシャッタースピードを見る
- Aモードならシャッタースピードの表示を必ず見る。Mモードならシャッタースピードを先に決める
私が室内でまともに撮れるようになったきっかけは、機材でも構図でもなく、ISOを上げるようになったことでした。
同じところでつまずいている人の役に立てば嬉しいです!!
室内でうまく撮れた1枚があったら、ぜひX(@YossanCamBlog)で見せてください。楽しみにしています!!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!
